かつてのファミコン時代は、日本が世界のゲーム市場をリードする存在でした。
しかし、ゲーム文化が世界中に広まることで日本の影響力は次第に薄れ、
現在では、日本のゲーム市場は世界全体の15%程度に留まっています。
(まあ、これでも単一国家としてはアメリカに次ぐ世界第二位ですが)
ゲームハードの性能が上がるにつれ、ソフト開発費はどんどん高騰しています。
また、日本は少子化が進んでおり、ゲームのメインユーザーである子供の数は年々減少しています。
昔のゲームメーカーは、日本国内だけでも充分に利益を上げられていましたが、
このご時世では、当然海外市場も視野に入れたゲーム作りをしなければなりません。
というわけで、多くの国産ゲームメーカーが海外市場に打って出ました。
そして、そのほとんどが惨敗しました!
それも当然です。
確かに海外市場は日本の何倍もの規模がありますが、その分競争も激しいのですから。
世界一市場規模の大きいアメリカは、世界一強豪がひしめく国であることは言うまでもありません。
昨今の海外ゲームは、日本のゲームよりも遥かに高いクオリティを有しているのです。
(そのクオリティ故、開発費が膨大となってほとんどのメーカーが赤字なのですが、それはまた別の話)
日本のゲームメーカーで、海外勢に負けないクオリティを誇っているのは任天堂ぐらいのものです。
にも関わらず、日本のゲームメーカーは海外市場が楽園であるかのように飛び込んで行くのです。
日本のゲーム市場が伸び悩んでいるのは、少子化等ももちろん影響しているでしょうが、
一番の問題点は、日本のゲームが(極一部を除いて)面白くないことなのです。
日本の中小メーカーのゲームクオリティの低さといったら泣けてくるレベルですから…。
日本市場で通用しないゲームが、海外で通用すると思っているのでしょうか?
日本プロ野球界で大した成績も残せない選手が、メジャーリーグで成功なんてできるわけがありません。
(ただし、極まれに日本ではさっぱりなソフトが海外で大ヒットを記録する事例もあります。 例:クッキングママ)
しかも何故かFPS市場で勝負を挑むメーカーもいるのですから、完全に自殺行為です。
FPSとは"First Person shooter"の略で、海外(特にアメリカ)で人気の一人称視点のシューティングゲームです。
Call of Dutyやhalo等が有名。
アメリカでの大作ゲームはほとんどこのジャンルに集約されていると言っても過言ではなく、
それ故に、最も競争の激しいジャンルです。
もうFPSというジャンルは研究しつくされており、
FPSに馴染みの薄い日本のメーカーが今更手を出したところで、そんなレベルの低い作品は見向きもされません。
日本のメーカーなら、日本が得意なゲームで勝負するべきなのに、
何故か相手の土俵に突撃して爆死するその頭の悪さは何なのでしょうか?
筆者は、海外進出が悪いなんていうつもりは一切ありません。
むしろ積極的にグローバル展開しない会社は淘汰されるだけです。(これはゲームに限った話ではありません)
しかし、海外で成功するためにはそれ相応の研究や努力が必要であることは明らかなのに、
何故か日本のゲームメーカーにはその気概が見られないのですよ。
昔の輝いていた頃の日本ゲームメーカーはどこへやら?
そして、海外進出に失敗した日本メーカーが今どうしているかと言うと、
GREEやモバゲーといったソーシャルゲーム市場へ逃げ込んでいるのですから、もう呆れるしかありません。
課金ボッタクリソーシャルゲーム市場が破綻した場合、日本のゲームメーカーは次にどこへ逃げるのでしょうか?
"面白いゲームを作る"というあまりにも基本的なことができない限り、どこへ逃げたって同じでしょうが。
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