これまで4回にわたって、ゲーム業界が衰退している理由を述べてきました。
・ゲームソフトの開発費が高騰し、内容がマンネリ化した。
・市場の大きなハードを無視し、小さなハードで展開を続けた。
・ハードやソフトの価格が上昇し、ユーザーの負担が増加した。
・ネットの普及に伴い、コピーソフトが横行した。
これらの理由のうち、コピーソフト問題以外の3つについては、
全てゲームハードの性能が向上したことに起因しています。
そう考えると、ゲーム業界発展のためには、ハード性能を進化させてはいけないということかもしれません。
ゲームハードの進化が、業界の衰退に繋がってしまっているというのは、何とも皮肉なものです。
任天堂は、こういった業界縮小の問題にいち早く気付き、
ニンテンドーDSやWiiといった、性能にはこだわらないアイデア勝負のハードを発売してきました。
その戦略は見事に的中し、DSは任天堂ハードにおける史上最高の普及台数1億5000万台を記録、
ゲーム人口の拡大に貢献しました。
また、Wiiも任天堂据え置き機としては過去最高の9000万台以上の普及となり、
スーパーファミコン以来のトップハードへ返り咲いたのです。
この結果は、ゲームにとって最も重要な要素はグラフィックではないという証左でしょう。
しかし、多くのサードパーティーはこの方向性を受け入れず、
グラフィックの進化こそが正義であるかのような戦略を続けてきたのです。
このようなサードパーティーの意識を改善しない限り、ゲーム業界の衰退は止まらないと思います。
しかも、今まで挙げてきた理由はあくまでゲーム業界内部に限った問題です。
スマートフォンやソーシャルゲームの台頭といった外的要因や、
少子化や不景気といった、日本社会の根本的な環境の悪さも考慮すると、
ゲーム業界の未来は非常に暗いと言わざるを得ません。
ですから、これから日本のゲーム業界が拡大して行くことはかなり難しいでしょう。
しかし、そのための努力は絶対に必要です。
ゲーム会社は一丸となって、これからのゲーム業界発展に尽力してほしいものです。
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