ゲーム業界の失敗例、今回は生産数にまつわる失敗例です。
コンシューマーゲームとは違いますが、たまごっちによるバンダイの失敗は後世に語り継がれるでしょう。
たまごっちは1996年11月23日にバンダイから発売されたキーチェーンゲーム。
画面の中に登場する"たまごっち"を育成することが目的のこのゲームは、
10代の女性からの圧倒的な支持を集め、爆発的なヒットを記録します。
第一期のたまごっちシリーズは、
全世界で4000万個(日本国内で2000万個、国外で2000万個)を販売し、
そのブームは社会現象化したのでした。
しかし、数か月後にはブームが沈静化しました。
予想外の大ヒットで増産を行ったバンダイは大量の不良在庫を抱えることになりました。
1999年3月には、メーカー在庫250万個を廃棄処分する事態となりました。
最終赤字はなんと45億円!
需要と供給のバランスを見誤った究極の例と言えるでしょう。
ひょっとして、たまごっちよりも恐ろしかったかもしれない失敗例は、Atari2600のパックマンです。
(アーケード版パックマンを開発したのはナムコですが、それをAtari2600に移植したのはアタリ社です)
当時のAtari2600のハード販売台数は1000万台程度だったにも関わらず、
このAtari2600版パックマンは、何と1200万本も製造されたと言われています。
何故こんな馬鹿げた数を製造することになったのでしょう?
いくらパックマンがアーケードで人気を博していたとはいえ、
ソフト売上げがハード売上げを上回るはずがありません。
まあ、当時のデータは文献によって全く数字が違っていたりすることも多く、
はたしてこの数字にどの程度の信憑性があるのか、何とも眉唾物ですが…。
このパックマン、流石に1200万本は売れなかったものの、累計700万本もの大ヒットを記録しています。
それでも、500万本もの在庫はあまりにも常軌を逸した数字です。
こういった需要を無視したソフトの乱造が、アタリショックを引き起こした一因となったのです。
需要と供給の適切なバランスを見極められないと、こういった悲惨な結果が待っているのです。
それでも、メーカー自身が負債を抱えるだけならまだしも、
パックマンに至っては、ゲーム業界全体を崩壊させることに繋がったのですから、 何とも恐ろしいものです。
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