1983年7月15日にファミリーコンピュータが発売されて、もうすぐ30年が経とうとしています。
ファミコンは史上初のゲーム機というわけではありませんが、
世の中に広く普及したという意味では、現代ゲーム史の始祖と呼べる存在だと思います。
この30年で、ゲーム機には様々な機能や仕組みが備わってきました。
その中には、現在のゲーム機に標準搭載されるようになった機能もあれば、
全く浸透せずに終わってしまった機能もあります。
そういった、ゲーム機の無用な機能(仕組み)のTOP5を選出しました。
マイナーなゲーム機まで含めると収拾が付かなくなるので、メジャーなゲーム機に限定しています。
判断基準は、あくまで筆者の独断であることをご了承下さい。
5位:WiiConnect24
Wiiの通信機能の一つ。
電源を切った状態(正確にはスタンバイ状態)でも、24時間自動的にネット接続を行い、
データのやりとりを行うというもの。
眠っている間や外出中にもコンテンツが追加されるということを謳っていましたが、
実際はろくに活用されないまま終わったため、企画倒れだった感じは否めません。
ただ、この後に発売された3DSには、WiiConnect24の系譜とも言うべき"いつの間に通信"という機能があり、
こちらは色々と有効活用されていると思います。
WiiConnect24の教訓が活かされていると考えれば、この失敗も無駄ではなかったのかもしれません。
4位:SIXAXISの6軸検知
SIXAXISとは、プレイステーション3コントローラの初期タイプのこと。
見た目はプレイステーション2のコントローラに似ているものの、
加速度(3軸)と回転(3軸)を検出できるモーションセンサーが内蔵されています。
しかし、この機能はほとんど使われていません。
元々、Wiiリモコンの3軸検知に対抗して(倍増して)付けただけの機能であり、
活用方法などさっぱり考えていなかったことは明白です。
セレクトボタンもそうですが、ソニーには明確なビジョンなどなく、
ただただ他社のマネをしているだけなのでしょう。
3位:セレクトボタン
ファミコン時代から存在するボタンですが、何のために存在しているのかさっぱりわかりません。
ボタンの数が少なかったファミコン時代には、
第3のボタンとして利用していたゲームも少なくありませんが、
ボタンが増えたその後のゲーム機にも、そのまま採用が続いていることは謎です。
しかし、実はセレクトボタンのないゲーム機はトップハードになれないというジンクスもあるのですが…。
任天堂は、ニンテンドウ64やゲームキューブでセレクトボタンを廃止しましたが、
WiiやWiiUではバーチャルコンソールとの兼合いで、セレクトボタンが復活しています。
(厳密にはマイナスボタンですけど)
結果的に、ゲーム機は未だにセレクトボタンの呪縛を抜け出せないでいるのかもしれません。
2位:デュアルショック2のアナログボタン
プレイステーション2のコントローラであるデュアルショック2のボタンは、
256段階のアナログ入力に対応しています。
簡単に言うと、ボタンを押す力を256段階に区別できる機能があるということです。
当然ながら、人間の感覚で256段階の力加減なんて区別できません。
まあ、この機能を利用したゲームは多くないですし、
そもそも、こんな機能があることを知っている人自体、ほとんどいないかもしれません。
ソニーは何故こんな無駄な機能を採用したのでしょうか?
3段階ぐらいなら理解できるのですけどねぇ…。
1位:Vitaの様々な機能(near・背面タッチパッド・3G通信)
・nearは、自分の周辺のVitaユーザーとの情報をやりとりする機能。
DSのすれちがい通信と似ている印象ですが、実際の仕組みは全く異なります。
DSのすれちがい通信は、DS同士が直接通信するもの。
Vitaのnearは、VitaをWi-Fi通信(もしくは3GモデルのGPS)でサーバーへデータを送信し、
そのサーバーの位置情報をもとにデータのやりとりをするもので、Vita同士での通信は行いません。
その仕組み故に、3Gモデルなら基本的にどこでもnearの利用は可能ですが、
Wi-Fiモデルの場合は非常に困難と言わざるを得ません。
Wi-Fi通信を利用できる環境が必要のため、基本的に自宅か、
屋外のWi-Fiスポット近くでなければ、nearが機能しないのです。
位置情報にこだわる余り、肝心の通信の手軽さや魅力が削がれてしまっているのはもったいないものです。
・背面タッチパッドとは、その名の通り、本体背面にあるタッチパッドのことです。
当然ながら、通常時は背面を見ることはできませんので、
操作がかなりアバウトなものになってしまう問題があります。
そもそも、背面タッチをどう活用するつもりだったのかさっぱり理解できません。
(一応、L2・R2ボタンの代用にできなくもないですが…)
何の考えもなしに採用したとしか思えない機能です。
・3G通信は、Vita(というか全てのゲーム機)で最も無用な機能でしょう。
Vita3Gモデルに備わった機能であり、3G回線を利用することで、
ネット環境がない場所でも通信できるところが特徴。
ですが、3G回線はデータ通信量が小さく、まともにデータのやりとりはできません。
3G回線を利用した対戦や協力プレイは不可能ということです。
他に3G通信を魅力的に活用したゲームは存在しませんし、本当に存在意義がわかりません。
こんな何の役にも立たない機能が、月額980円(料金プランは複数あり)もするのですから、
本当にどうしようもない状況です。
Vitaの3Gモデルは初回限定版が50万台出荷されているのですが、
それは発売から1年以上経った現在でも売り切れていないのです。
いかに3Gモデルに魅力がないかという証左ですね。
総評
全体的には、ソニーハードの考えのなさが目立ちます。
まあ、無用な機能が存在することと、ハード自体が成功したかどうかは別の話でしょう。
とは言え、ソニーはただただ他社のマネをしてハードを作っているだけで、
明確なビジョンなど全くない印象を受けます。
特に、Vitaの失敗は象徴的です。
昔は、ディスクメディアを普及させたり、互換機能で成功したりと、
業界をリードする存在だったんですけどねぇ…。
もう昔のソニーは戻ってこないのでしょうか?
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