ハドソンはゲーム業界における老舗メーカー。
特に1980年代前半は、パソコンゲームソフトの9割近いシェア(!)を持っている程に勢いがありました。
そして、ファミコンに参入した最初のサードパーティーでもありました。
ハドソン(やナムコ)がファミコンで成功したことによって、
多くのサードパーティーがファミコンに参入しました。
つまりハドソンは、ビデオゲーム黎明期を大いに盛り上げたメーカーだったのです。
また、その後はNECとの協力でPCエンジンやPC-FXといった新ハードを立ち上げるなど、
ゲーム業界をリードする存在でした。
ところが、ハドソンのメインバンクだった北海道拓殖銀行が1997年に経営破綻します。
ハドソンは資金繰りが急激に悪化し、経営を続けることは困難に陥りました。
そのためコナミに買収され、2005年4月に子会社となったのです。
更には、2012年3月1日にはコナミに吸収合併されたことで、ハドソンという会社は完全に消滅しました。
(ハドソンブランドは今後も残るようです)
このハドソンの経営再建には、様々ないざこざが生まれたようです。
中でも、ハドソンの看板タイトルだった桃太郎電鉄シリーズが今後開発されなくなったということは、
かなり大きな事件と言えるでしょう。
コナミに吸収合併されたことにより、ハドソンの開発体制は大幅に変更されました。
桃太郎電鉄シリーズの主要開発スタッフ4人の内3人がその体制に不満を感じ、辞職することに。
この状況では、今後も桃太郎電鉄シリーズを続けて行くことは困難であると判断し、
監督であるさくまあきら氏は、やむなくシリーズ終了を決定したのでした。
マリオパーティーシリーズも、ハドソンの手から離れることになりました。
任天堂がほぼ毎年発売していた"マリオパーティー"シリーズはハドソンが委託制作を行っていましたが、
2007年を最後に新作が発売されていませんでした。
ハドソン内部のゴタゴタで、任天堂が委託を見送っていたと噂されています。
2012年には、4年ぶりとなる新作マリオパーティ9が発売されましたが、
制作はエヌディーキューブになっています。
エヌディーキューブとは、任天堂の"Wii Party"などを制作した会社。
ハドソンの一部のスタッフは、ハドソンを退社してエヌディーキューブで開発にあたっています。
更には、ハドソンの看板広報だった高橋名人も、2011年5月31日でハドソンを退社しています。
超高速でボタンを連打する16連射や、「ゲームは一日一時間」といった名言を残すなど、
ゲーム業界の人間としては屈指の知名度を誇ります。
そんな名人が会社を辞めることになるなんて、よっぽどのことがあったのではないでしょうか?
このように、ハドソンはコナミと関わるようになってからは、全く良いことがないように感じます。
ゲーム業界において、会社の合併や吸収は数あれど、
ハドソンとコナミの吸収合併ほどひどい状態になった事例はないと思います。
この悪しき前例を戒めとして、その他のメーカーは、今後のゲーム業界発展に努めていってほしいものです。
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