ゲーム業界には、スーパーマリオ・ドラゴンクエスト・ポケットモンスターなど、
10年や20年以上もの間、高い売上げを維持し続けているタイトルがあります。
DSのNEWスーパーマリオブラザーズは、
初代スーパーマリオ以来の600万本以上を売上げる大ヒットを記録しています。
ドラゴンクエスト9は、初代発売から23年経った9作目で、歴代最高の415万本を売上げました。
ポケットモンスターシリーズ本編は、今まで5作品全てが500万本以上を売上げる安定ぶりです。
こういったタイトルは、そのブランド(ネームバリュー)が確立されていると言って良いでしょう。
たかがゲームごときでブランド?と思われるかもしれませんが、
実際このブランドというものは、想像以上にゲームの売上げに影響しているのです。
では、ブランドを維持するためにはどうすればいいのでしょう?
もちろん、ゲームとしての面白さが重要なのは言うまでもありませんが、
それよりも大事なことは、そのタイトルを忘れられないようにすることです。
忘れられてしまった例としては、セガサターンで発売されたセガのナイツが挙げられるでしょう。
1996年に発売されたナイツはそれなりの人気を獲得し、累計で50万本を売上げるヒット作となりました。
しかし、その後は新作も発売されることはなく、ナイツは次第にユーザーに忘れられていきました。
そんなある日、ナイツの新作〜星降る夜の物語〜が2007年末にWiiで発売されることが決定したのです。
これは実に11年ぶりの新作でした。
ところが、11年もの間何も展開してこなかったナイツは、
一部のセガファン以外の心を掴むことはできませんでした。
累計販売本数はわずか3万本程度と、かつての人気ぶりは見る影もありません。
ある日突然、過去の人気作の続編が発売されたところで、ユーザーの興味を引くことはできないのです。
その点、マリオ・ドラクエ・ポケモンなどは、ブランド維持のために様々な戦略が行われています。
まずは、マリオについて見てみましょう。
マリオのメインストリーム作品は、1ハードにつき1作しか発売されないのが通例ですが、
マリオが登場するのは、王道のアクションゲームだけではありません。
カートに乗ったり、野球やサッカーなどのスポーツをしたり、パーティーゲームで競い合ったり、
ペラペラになったり、オールスターで格闘したりと、様々なゲームに出演しています。
つまり、マリオは本編が発売されていない時期でも、常にゲーム市場で活躍している存在なのです。
また、出演しているゲームも多種多様ですから、同じマリオが出演していても、
マンネリ感をあまり感じさせないようになっているのです。
まあ、これだけ様々な作品に登場できているのも、
マリオのブランドが確立されているからこそなのですけど。
次はドラゴンクエストについてです。
ドラゴンクエストシリーズは、新作発売まで3〜4年、
あるいはそれ以上かかるのが当たり前になってしまっています。
これだけ期間が空いてしまうと、ユーザーの熱も冷めてしまうでしょう。
しかし、その間に過去のリメイク作や、モンスターズシリーズなどの外伝作品を発売することで、
ユーザーの興味を失わせないようにしているのです。
リメイク作のことを、安易な金儲けだと非難する人も見受けられますが、
実際は本編を売るための大事な種まきをしているのです。
では、ポケットモンスターはどうでしょう。
ポケットモンスターは、1997年以降、現在まで毎週アニメが放映されています。
ゲーム作品がアニメ化されることは珍しくありませんが、
たいていは1〜2クール程度の期間であり、ゲームを売る時だけの一時的な宣伝でしかありません。
しかし、ポケットモンスターは15年以上もの間、毎週多くの視聴者に存在をアピールしてきたわけです。
その宣伝効果は絶大です。
また、毎年映画も公開され、
その映画を見に行った人だけがゲーム内での限定ポケモンを貰えるといった連動企画も行われているのです。
ポケットモンスターは、メディアミックスとの連携が最も成功しているゲーム作品と言えるでしょう。
といった具合に、長い間ブランドを維持できている作品は、
常にユーザーに興味を持ってもらえるように努力しているのです。
これからのゲーム業界は、
確固としたブランドを築き上げた作品しか生き残れなくなってくるのかもしれませんね。
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