PCエンジンGTは、1990年12月1日にNECから発売された携帯ゲーム機。
据え置き機として発売されたPCエンジンの携帯版という位置づけです。
ちなみに、GTとは"Game and TV"の略です。
(別売りのチューナーを接続することで、TVが視聴できました)
特徴は、PCエンジン用ソフトがそのままPCエンジンGTに使えるという点です。
PCエンジンのソフトはHuCARD(ヒューカード)という小型のカード
(ちょっと分厚いテレホンカードのようなイメージ)で提供されていたため、この仕様を実現できたのです。
つまり、任天堂のゲームボーイなどのように専用のソフトが存在するわけではなく、
あくまで"PCエンジンを持ち運びできる"というコンセプトのゲーム機なのです。
また、標準で連射装置が付いている珍しいゲーム機となっています。
しかし、売上げはさっぱりに終わりました。
理由はいくつもありますが、何と言ってもハード価格の高さです。
その価格はなんと44800円!
これは携帯ゲーム機としては異例の高さです。
これだけ高価では売れるはずもありませんよね。
また、バッテリー持続時間の短さも問題でした。
単三アルカリ電池6本で約3時間しか稼動できなかったのです。
(ゲームボーイは単三アルカリ電池4本で約35時間)
PCエンジンソフトをそのまま使えるという仕様上、
ゲームボーイのようにモノクロ画面にするわけにはいかなかったのでしょうが、これはあまりにも短すぎです。
バッテリーについては、ゲームギアと同じ過ちを犯してしまったと言えます。
ソフトに魅力がなかったことも失敗の要因だったのでしょう。
PCエンジンソフトがそのまま使えるということで、
初期からソフトラインアップは揃っていたと言えるでしょうが、
逆に言えば、PCエンジンのソフトしか遊べないわけです。(CD-ROM2もダメですし)
PCエンジンは、ファミコン(後にはスーパーファミコン)に負け続けていたわけですから、
そんなソフト群ではハードを牽引できるはずがありません。
据え置きと携帯の融合という意味では非常に面白い試みだったとは思いますが、
これだけ問題が多ければ、普及しなかったのも当然かもしれません。
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