デスクリムゾンは、エコールソフトウェアが1996年8月9日に5800円で発売したセガサターン用ガンシューティングゲーム。
通称デス様。
そのあまりのデキの悪さから、クソゲーの代名詞として名高い作品です。
まずゲーム開始時に流れる社名ロゴがすごい。
ECOLEのロゴと共に不気味な仮面が映し出されます(スキップ不可)。
この時点で、クソゲー臭がムンムンです。
オープニングデモで主人公が扉を開けるシーンがあるのですが、
その時「せっかくだから、俺はこの赤の扉を選ぶぜ!」というセリフを言いますが、扉は緑です。
ゲームが開始されると、まずその画面の汚さに驚きます。
そして、画面上で何が起こっているのかさっぱりわかりません。
正直、このダメ具合を言葉で表現することは困難です。
是非、ご自身でプレイしてみることをオススメします。
一般的なガンシューティングゲームでは、一度ダメージを受けると数秒間無敵になるものが多いですが、
デスクリムゾンでは無敵時間が全く存在しないため、
敵が連続で攻撃してくると一瞬で死んでしまうというシビアな難易度です。
ちなみに、メーカーによると無敵時間がないのはプログラムの都合らしいです。
更に、銃の照準が狂っているというガンシューティングにおいて致命的な不具合があります。
しかもその照準のずれ方が一定ではないという恐ろしさ。
もはやゲームとして成立していないとすら言えるでしょう。
無敵時間のなさといい、照準のずれといい、プログラマーの能力不足は明白です。
ゲーム雑誌セガサターンマガジンには、
読者投稿でゲームを評価する"読者レース"というコーナーがありました。
これは、読者がゲームの面白さを1〜10点(0点はない)の10段階で評価をし、
それを投票数で割って平均点を算出するというもの。
この読者レースにおいて、デスクリムゾンは当時の最低平均点1.0909を記録しました。
当時の次点が"大冒険セントエルモスの奇跡"の2.5227点ですから、
デスクリムゾンの数字は群を抜いた低さです。
正に、クソゲー中のクソゲーであるという証左でしょう。
本作はそのあまりのクオリティの低さ故に、発売前のセガの品質チェックに引っかかっているのですが、
エコール社長が必死に頼み込んで、半ば無理やり通してしまったという逸話があります。
そこでOKをだしてしまうところは、やっぱりセガですね。
しかし、そのあまりのクソゲーっぷりが、逆に多くのファンを生むこととなりました。
2001年には、東海道・山陽新幹線の各駅で待ち受けるファンに、
社長自ら手渡しでデスクリムゾンを販売する"デストレイン"と称するイベントが開催されました。
これ以外にもエコール主催のデスクリムゾンイベントは何度か開催されており、
現在でもそのカルト的な人気は高いと言えるでしょう。
実はデスクリムゾンは、"デスクリムゾン2"や"デスクリムゾンOX"といった続編も発売されています。
しかし、これらの作品はグラフィックやゲーム内容が随分とまともになってしまっており、
カルト的な魅力は失われてしまっています。
かといって良作と呼べる程の面白さでもなく、ただの凡作になってしまったことは残念でなりません。
ちなみに、デスクリムゾンのエンディングで流れるスタッフロールでは、
本来 "STAFF" と表記すべきところを "STUFF" と誤表記しています。
stuffは、英語で"ガラクタ・くだらないもの"といった意味があり、
ひょっとしたら、本作のつまらなさを揶揄した自虐ネタなのかもしれません。
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