Wiiは2006年12月2日に任天堂が発売した据え置き型ゲーム機。
価格は25000円。
ゲームキューブの後継機です。
Wiiという名称は、we(英語で私達の意味)という語感が元になっており、
誰でもゲームを楽しむことができるという想いが込められています。
iiの部分はWiiリモコンの形状をイメージしたものであり、また、人々が集まる様子を表してもいるのです。
ちなみに、開発時のコードネームは"レボリューション"(Revolution=革命)で、
従来のゲーム機とは一線を画した存在であることを強調していました。
当初はWiiという名前に抵抗があった人は多い(筆者もその一人)でしょうが、
今にして思えば、レボリューションよりはWiiの方がよっぽどしっくりくる名前であると感じますね。
2000年に発売されたプレイステーション2は、発売直後から圧倒的な普及を見せ、
任天堂のゲームキューブを一蹴し、当時のゲーム市場を制覇していました。
しかし、ゲーム市場はどんどん縮小していました。
ゲーム内容が年々複雑化していたことで、ライトユーザーから敬遠されてしまっていたのです。
任天堂はこのゲーム市場の縮小に危機感を覚え、ゲーム人口拡大を目指す道を選んだのです。
そして、それを実現するために生まれたゲーム機が、このWiiなのです。
Wiiの特徴は、何と言ってもコントローラであるWiiリモコンです。
従来のゲームコントローラは、基本的に横長の形状で、両手で添えるように持ち、
左手で十字キー(やアナログスティック)、右手でボタンを操作するのが一般的でした。
それに対し、Wiiリモコンはその名の通りリモコンのような縦長の棒状で、
右手(もしくは左手)一本だけで各種操作が可能になっているのです。
左手で十字キー、右手でボタンというスタイルを確立したのは任天堂(のファミコン)なのですが、
そのスタイルを自らが壊してしまうところに、任天堂のすごさを感じます。
(実際には、ヌンチャクやクラシックコントローラといった拡張コントローラもあり、
従来のスタイルを完全に捨ててしまったわけではありませんけど)
Wiiリモコンには、モーションセンサーやジャイロセンサーが搭載されており、
Wiiリモコンを振ったり傾けたりすることが、入力操作として認識されるのです。
例えば、Wiiスポーツに内蔵されたテニスでは、Wiiリモコンをラケットに見立てて振ることで、
キャラクターを操作するのです。
従来のテニスゲームでは、キャラクターの移動、打球のコース、打球の早さなど、
様々な操作を一度に行わなければならず、ゲームに慣れ親しんでいるユーザー以外には難しいものでした。
ところが、Wiiリモコンはそれらの操作が直感的に行えるため、
ゲーム初心者でも簡単に楽しめるものに仕上がっているのです。
(Wiiのことを体感型ゲーム機だと言う人をしばしば見かけますが、
実際は直感的な操作が肝であり、体感はあくまで付随した要素にすぎません)
その結果、Wiiスポーツは今まであまりゲームをしてこなかった層にも受け入れられ、
累計350万本以上を売上げる大ヒット作となったのです。
従来までとは違った操作にすることで、熟練度の差を取り払い、
コアなゲーマーとライトユーザーが一緒に楽しめる状況を作り上げたことが、
これだけ多くの人に受け入れられた要因なのです。
また、体重やバランスを測定して健康になることを目的としたWiiFitも同じく350万本以上のヒットを記録し、
Wii市場を大きく牽引したのです。
WiiスポーツやWiiFitがゲーム人口拡大に大きく貢献したことで、
Wiiはライバル機プレイステーション3やXbox360を凌駕する普及を見せ、
スーパーファミコン以来の据え置き機トップハードの座を掴んだのです。
(2012年時点での累計 日本:約1250万台 世界:約9600万台)
しかし、Wiiはライトユーザーには好評だったものの、
一部のコアなゲーマー層の心を掴むには至りませんでした。
特に、サードパーティー制のヒット作はほとんどありません。
WiiはSDハードであり、HDハードであるプレイステーション3やXbox360よりもずっと性能が低いのです。
ハード性能の進化により、ソフト開発費が増大していることに危機感を覚えていた任天堂は、
グラフィックをあまり追求することなく、ユニークなアイデアで魅力的なゲームを作ることができるように、
Wiiの性能を控えめにしたのです。
しかし、それがグラフィックにこだわるユーザー(むしろゲーム会社)
に敬遠される要因となってしまったのは残念なことです。
また、任天堂の発表によると、87%のユーザーがリビングルームにWiiを設置しているらしいです。
これはつまり、一人で黙々と遊ぶようなゲームが受け入れられにくいということでもあり、
そのことが、サードパーティーのゲームがあまり売れなかった原因でもあるのでしょう。
その問題を解決すべく、任天堂はWiiの次世代機WiiUを2012年末に発売します。
WiiUは、WiiUゲームパッドと呼ばれるディスプレイ付きのコントローラを採用しており、
テレビを利用しなくても、ゲームパッドだけでゲームを楽しむことができるのです。
(もちろんテレビに繋いで遊ぶこともできます)
この仕組みならば、WiiUがリビングルームに置かれていたとしても、
一人用のゲームをガッツリ楽しむことができると思います。
Wiiは多くのライトユーザーを獲得したことで、ゲーム人口を拡大し、トップハードの座を掴みました。
WiiUでは、コアなゲーマーも獲得し、より盤石なトップハードとなれるのでしょうか?
WiiUの発売は、もうそこまで迫っています。
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