ゲーム業界が衰退している理由、4つ目はコピーソフト問題です。
近年では、主にニンテンドーDSを不正に利用するための機器であるマジックコンピューター、
通称マジコンが大きな問題となっていました。
(関連リンク:マジコン撲滅)
本来ゲーム機にはプロテクトがかかっているため、コピーしたゲームは起動できないのですが、
このマジコンを使用することで、そのプロテクトが解除できるのです。
ソフトはインターネットを介してダウンロードすることで、
なんと無料でゲームを遊ぶことが可能となります。
しかし、もちろんこれは正規に認められた機械ではありません。
マジコンの販売は違法ですが、使用については法律違反ではないところが非常に問題です。
マジコンはスーパーファミコン時代から存在していた機器ですが、
当時はそれほど大きな問題にはなっていませんでした。
昔はインターネットなど存在していなかったので、
ゲームソフトのデータを入手することは容易ではなかったからです。
現在ではネットの普及により、誰でも簡単にソフトをダウンロードできるようになってしまったことが、
マジコンの蔓延に繋がってしまったのです。
コンピュータソフトウェア著作権協会の調査では、
マジコンにおける被害額は、2007年末時点で3000億円を超えたと推定されており、
2012年現在まで含めると、その被害額は計り知れません。
マジコンは基本的にDSを対象とした機器ですが、
コピーソフトを利用可能にする方法は、何もマジコンに限った話ではありません。
Wii、PSP、プレイステーション3、Xbox360など、
多くのゲーム機ではコピーソフト問題が付いて回っています。
当然ながら、コピーソフトはソフト開発会社や小売店に一切の利益をもたらさないため、
コピーソフトが蔓延することは、市場の崩壊に直結することになります。
ところで、マジコンの使用が違法ではないという点はどうにかならないものでしょうか?
日本はこういったデジタル関連の法整備が非常に遅く、様々な問題が起こっています。
ゲーム業界全体で、マジコンの違法化を働きかけていくべきだと思いますし、
実際そうしてはいるのでしょうが、中々結果はでていないようです。
任天堂は経団連などとの癒着がないため、 政府や官僚などへの影響力が非常に小さいのです。
(サードパーティーは会社の規模が小さいため、任天堂以上に影響力は小さいでしょう)
それ故に、法整備を依頼しても、あまり積極的に動いてくれないのかもしれません。
健全な企業であるが故に、業界の法整備が進まないというのは皮肉なものです。
何より、コピーソフト利用者は、二度とゲームにお金を払ってくれなくなる危険性があるのです。
ニンテンドー3DSのソフトは非常に強固なプロテクトがかけられており、
2012年現在では、マジコン等のコピーソフト利用は一切できません。
しかし、今までDSでマジコンを利用していた人は、3DSでソフトを購入して遊んでくれないと思います。
一度甘い汁を吸ってしまったマジコンユーザーは、永遠にマジコンでソフトを遊ぶのではないでしょうか?
コピーソフトの問題は、現行機だけではなく、 今後長きにわたってゲーム業界に影響を及ぼす可能性もあるのです。
中国をはじめとした多くのアジア地域では、コピーソフトが横行しており、 コピー大国などと揶揄されてきました。
しかし、正直なところ、日本も中国を笑えなくなってきていると感じます。
ゲームに限らず、違法なコピーソフトは、その産業を滅ぼす最悪の存在です。
ゲーム業界を素晴らしいものにしていくために、
コピーソフトを撲滅するように働きかけていかなければならないでしょう。
みなさん、ゲームは絶対にお金を払って遊びましょう!
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