プレイステーションポータブルgo(以下PSPgo)は2009年11月1日にソニー(SCE)から発売された携帯ゲーム機で、価格は26800円。
プレイステーションポータブル(以下PSP)の姉妹機として、PSPと併売されました。
PSPgoは、ソフトが全てダウンロード形式で販売されることが特徴です。
PSPgo用に新たなソフトが提供されるわけではなく、PSPのゲームがダウンロードして遊べるという仕様です。
また、液晶画面はPSPの4.3インチから3.8インチに小型化され、コンパクトサイズになりました。(解像度は変わらず)
日本国内では一定の市場を築いたPSPですが、その派生機であるPSPgoはさっぱり売れませんでした。
日本におけるゲーム機のネット接続率は50%にも満たないのですから、
ダウンロード専売ハードが成功するはずもありません。
しかも、それ以外にも問題点は山積みでした。
PSPgoではUMDドライブが廃止されたので、従来のPSPパッケージソフトは遊べません。
さらに、PSPの記録媒体に用いられていたメモリースティックDuoは、
より小型のメモリースティックマイクロ(M2)に変更されましたので、
PSPからの買い替え需要も期待できない仕様です。
ダウンロード販売は小売や流通の取り分がかからないため価格を安く設定できるはずですが、
実際には1000円程度しか安くなっておらず、
(例:グランツーリスモ UMD版5480円・ダウンロード版4400円)
量販店での割引やポイント制度を考えれば、むしろダウンロード版の方が高いという状態です。
ダウンロードソフトは遊び飽きた場合でも売却することはできませんから、ますます割高に思えます。
ソフト不足も問題でした。
というのも、ダウンロード版を用意するかどうかはソフトメーカー各社の判断に任されていたのです。
ですから、これまでに発売された全てのソフトにダウンロード版が用意されているわけではありませんし、
これから発売されるソフトについてもダウンロード版が発売される保障はないという、
なんとも不安なラインナップだったのです。
そもそも、ソフトのダウンロード購入は従来のPSPでも可能だったので、1万円も高いPSPgoを買う理由がありません。
ソニーは何故こんな魅力のないハードを作ってしまったのか、甚だ疑問です。
販売低迷のテコ入れとして、2010年10月26日より26800円から16800円に値下げをしましたが、
週間販売台数がわずかに上昇しただけで、起死回生の一手とはなりませんでした。
この販売不振ぶりから、ソニーは2011年4月20日で出荷を終了。
わずか1年半という短命のハードとなりました。
累計販売台数はわずか16万台と、大失敗に終わりました。
一部の小売からは、「PSPgoは全然利益をもたらさない、小売潰しだ!」と反発がありましたが、
その心配は杞憂だったようです。
余談ではありますが、2011年8月1日〜8月7日のPSPgoの週間販売台数(メディアクリエイト調べ)は、
前代未聞の0台という珍記録を樹立しました!
http://www.4gamer.net/games/117/G011794/20110810045/
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