ウィザードリィ(Wizardry)は1981年にサーテック社が発売したパソコン用RPG。
ウルティマと並ぶコンピューターRPGの草分け的存在です。
ウィザードリィは後のコンピュータRPGにも大きな影響を与えており、
ドラゴンクエストも、ウィザードリィ(とウルティマ)を参考に開発されています。
ゲーム内容は、3D視点でひたすらダンジョンを奥へ奥へと潜るスタイル。
いわゆるフィールド画面は存在しません。
町は一応存在しますが、町中のグラフィックはなく、行き先や行動は全て文章のみで表現されています。
それどころか、主人公達のキャラクターグラフィックすら存在しないのです。(文字と数字で表記されるのみ)
ウィザードリィの特徴は、コマンド入力式戦闘システムです。
ドラゴンクエストの戦闘画面と説明するのがわかりやすいでしょう。
(実際はドラゴンクエストの方がウィザードリィを参考にしています)
敵が現れると、移動シーンから画面が切り替わります。
戦闘はリアルタイムではなくターン制によって進行し、
行動をコマンド入力によって選択して、敵の体力を0にすることで勝利となる、
というコンピュータRPGの基本フォーマットを、この時既に確立しているのです。
世界観は剣と魔法のファンタジー世界というオーソドックスなものですが、
最強の武器の一つがフードプロセッサの刃だったり、
ラスボスの名前であるワードナ(Werdna)が開発者のアンドリュー(Andrew)の逆さ読みである等、
実はダジャレやギャグ、他作品のパロディといったお遊び要素がいくつも盛り込まれているのです。
しかし、そんなおちゃらけた部分とは裏腹に、ゲームの難易度は非常に高かったのです。
キャラクターは、モンスターの攻撃や罠などでヒットポイントがゼロになると"死亡"(dead)となります。
死亡した場合は、寺院や呪文で蘇生させることが可能ですが、
(寺院で蘇生を依頼した際の、「ささやき…えいしょう…いのり…ねんじろ!」という台詞は有名)
失敗することもあり、その場合は"灰"(ashed)状態になります。
灰から再度の蘇生も可能ですが、ここで失敗してしまうと"ロスト"(lost)となり、二度と復活はできません。
ウィザードリィはオートセーブですから、ロストしてしまってもやり直しはできません。
数十時間育ててきたキャラクターが抹消されてしまうというのは、何とも恐ろしいシステムです。
また、ウィザードリィにはマロール(正確にはマラー)というテレポート呪文があります。
これはドラゴンクエストでのルーラに相当する呪文ですが、
ルーラと違い、移動先の座標を自分で入力しなければいけないのです。
この際、誤って道のない座標を入力してしまうと、「いしのなかにいる!」と表示され、
上記のロスト状態となってしまいます。
更には、宝箱にテレポートの罠が仕掛けられている場合もあり、
これは、ランダムでいしのなかに飛ばされてしまうという非常に恐ろしいものです。
このように、ウィザードリィはユーザーフレンドリーとはまるでかけ離れたゲームシステムでしたが、
そのあまりの理不尽さがマニア達の琴線に触れ、今尚根強いファンが存在しているのです。
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