任天堂のゲーム事業以外のビジネスとして、キャラクターグッズ販売の強化が挙げられると思います。
実際のところ、現在でも任天堂のキャラクターグッズは色々と販売されてはいるのですが、
そのほとんどは他社の製品(任天堂はライセンス契約をしているだけ)で、
任天堂自身の大きな利益には結びついていないと思います。
事実、任天堂の有価証券報告書によると、2011年度のコンテンツ収入は132億円でした。
世界トップのゲームメーカーとしては、ちょっと寂しい売上げの気がします。
ちなみに、日本でのディズニーキャラクターグッズの売上げは年間約1100億円、
サンリオのグッズ売上げは400億円ぐらいです。
これらと比べると、やはり任天堂の132億円は少ないと感じます。
グッズ展開を任天堂自ら行うようになれば、もっと多くのコンテンツ収入が見込めるようになるでしょう。
あくまで個人的な予想ですが、任天堂ならば、
サンリオ以上ディズニー未満の売上げ(700〜800億ぐらい)が期待できるような気がします。
クラブニンテンドーの景品には、任天堂キャラクターのグッズがいくつもありますが、
販売すれば人気がでそうなものがたくさんあって、正直もったいないなぁと感じています。
マリオの帽子、ハテナブロック型小物入れ、ピーチの日傘、
マリオ貯金箱(お金を入れるとコイン入手時の音が鳴る)など、
マリオシリーズだけでも様々なグッズが考えられるでしょう。
(上記のグッズは既に他社から発売されているものもありますが)
任天堂はマリオ以外にも、ドンキーコング・ゼルダの伝説・どうぶつの森など、
グッズ展開が見込める作品はたくさんあり、 そのビジネスチャンスは非常に大きいと思います。
尚、ポケットモンスターについては、株式会社ポケモンが様々な商品展開を行っています。
ポケモンセンターという、ポケモングッズを販売している直営店が、
全国7箇所(札幌・東北・東京・横浜・名古屋・大阪・福岡)に存在します。
任天堂も、そういった直営グッズ販売店を展開しても良いのではないでしょうか?
(ポケモンセンターに併設ないし、近隣で展開することで、相乗効果を狙うとか)
また、書籍関連も色々考えられそうです。
任天堂のゲームについての攻略本は無数に存在しますが、
設定資料集のような、ファンブック的な書籍はほとんどないような気がします。
(そういった類のものは、ゼルダの伝説のハイラル・ヒストリアぐらいじゃないでしょうか?)
任天堂ソフトはライトユーザーが多いですが、熱狂的なファンもまた多いと思います。
開発中のデザイン画や、裏話などのエピソードが見られるのは、
ファンにとってはたまらないものだと思うのですが…。
(こういったことは社長が訊くで語られることもありますけど)
ちなみに、Wiiで発売されたスーパーマリオコレクションスペシャルパックには、
スーパーマリオヒストリーというブックレットが付属していました。
これには、スーパーマリオブラザーズの開発仕様書などが一部掲載されていて、非常に興味深い内容でした。
企画段階でのマリオは、十字キーの上でジャンプし、
Aボタンは、なんとライフルやビーム銃を発射する予定だったそうです。
この仕様のまま発売されていたら、現在のマリオ人気は存在しなかったでしょうね。
閑話休題
また、以下のリンク先で、任天堂のゲーム以外の事業展開として、テーマパークの運営についても考えてみましたが、
(参考リンク:任天堂のテーマパークの実現性 part.1 / 任天堂のテーマパークの実現性
part.2)
テーマパークを作るには、膨大な建設費や時間が必要ですので、その分リスクも高くなってしまいます。
それに比べれば、このキャラクターグッズ販売は、比較的安価かつ短期間で行えると思いますので、
リスク面での心配はそれ程大きくはないと思います。
今まで任天堂が積極的なグッズ展開を行ってこなかったのは、
サードパーティーが関連商品で儲けを出せるように配慮していたように思えるのですが、
任天堂自身が赤字に苦しんでいる現状では、そんな悠長なことは言っていられないと思います。
今後は、もっと積極的にグッズ展開を行っていくべきではないでしょうか?
世界有数のキャラクターメーカーである任天堂のキャラクタービジネスは、
多くの可能性を秘めていると言えるでしょう。
<関連リンク>
ゲーム関連クイズ ゲームに関するクイズコーナーを作りました。お気軽に挑戦してみて下さい。
姉妹サイトゲーム業界タブロイド サイト免責事項
Copyright (C) 2012 ゲーム業界.com All Rights Reserved.