ゲームメーカーの失敗例、今回は発売すべきタイミングでソフトを発売しなかった事例です。
ニンテンドウ64は3D表現が可能なマシンであり、そのニンテンドウ64で発売されたスーパーマリオ64は、
3D空間を自由に動き回ることができ、従来の横スクロールマリオとは一線を画していました。
しかし、3Dになったことでゲームは複雑化し、ライトユーザーからは難しいという声が多く聞かれ、
売上げは2Dに比べて大幅に下がりました。
しかし、当時のゲームは3Dが主流になってきていた時期であり、
任天堂も従来の2Dマリオは時代遅れと感じていたのか、
ニンテンドウ64やゲームキューブでは3Dマリオしか発売してきませんでした。
そんな中、DSで発売されたNEWスーパーマリオブラザーズは、約15年ぶりの2D作品でした。
NEWスーパーマリオブラザーズは、累計では600万本を超える驚愕の売上げを記録しました。
また、Wiiで発売されたNEWスーパーマリオブラザーズWiiも同じく2D作品で、
400万本を超える大ヒットとなったのです。
スーパーマリオ64(ニンテンドウ64)が約192万本、
スーパーマリオサンシャイン(ゲームキューブ)が約82万本ですから、
3D作品の売上げは、2D作品に比べて大きく劣っていることは明らかです。
ユーザーが楽しみにしているマリオは、昔ながらの横スクロールアクションだったのです。
セガの代表作に、ソニック・ザ・ヘッジホッグというタイトルがあります。
ソニックが初めて登場したハードは、メガドライブでした。
内容は、マリオのような横スクロールのアクションゲームです。
主人公であるソニックの移動スピードは超高速で、 ソニックの名の通り、音速のアクションが繰り広げられるのです。
日本ではソニックの人気や知名度は大したことはありませんが、
アメリカではマリオ以上の人気があったという話もある程です。
そんな大人気のソニックですが、メガドライブの後継機セガサターンでは一本も発売されませんでした。
(レースゲームであるソニックRはありました)
正直、この戦略はあまりにも意味不明です。
任天堂が新型ハードでマリオを発売しないということがあるでしょうか?
セガは何を考えて自社キラータイトルを封印したのか、さっぱりわかりません。
当時のセガは、ソニックを作るべき部署が確立しておらず、どの部署がソニックを作ってもよかったらしいです。
そのことが逆に、ソニックを作らなければならないという必然性をなくしてしまい、
どの部署もソニックを作ることを避けていたということらしいです。
会社側がどんなソフトを作るべきかを指定していないというのはすごいですね。
こんな体制では、セガがトップハードになんてなれるはずもありません。
その結果、セガサターンはアメリカでさっぱり売れずにプレイステーションに敗北したのです。
(まあ、発売していたところでプレイステーションの牙城が崩せていたとも思えませんが)
ちなみに、セガサターンの後継機ドリームキャストでは、
何事もなかったかのようにソニックシリーズが発売されています。
ここで言うナイツは、セガサターンで発売された初作ではなく、
Wiiで発売された〜星降る夜の物語〜のことです。
1996年に発売されたセガサターンのナイツは人気を博し、
累計で50万本を売上げるヒット作となりました。
多くのファンが続編の発売を心待ちにしていましたが、
その後は新作も発売されることはなく、ナイツは次第に忘れられていきました。
そんなある日、ナイツの新作〜星降る夜の物語〜が2007年末にWiiで発売されることが発表されました。
これは実に11年ぶりの新作でした。
ところが、11年もの間何も展開してこなかったナイツは、
一部のセガファン以外の心を掴むことはできませんでした。
累計販売本数はわずか3万本程度と、かつての人気ぶりは見る影もありません。
ある日突然、過去の人気作の続編が発売されたところで、ユーザーの興味を引くことはできないのです。
また、Wii版発売直前に、初代ナイツ(セガサターン版)が、
プレイステーション2に移植すると発表したことも愚かすぎます。
何故新作が発売されるハードとは別のハードで発売するのか、
しかもそれを他機種版発売直前に発表するのも意味不明です。
(まあ、セガが迷走しているのはいつものことですが)
ちなみに、常に高い売上げを維持しているマリオやドラゴンクエストは、
定期的に関連作品を発売することで、ユーザーの熱を冷めさせないようにしているのです。
(関連リンク:ゲームソフトのブランドを維持する方法)
ナイツの戦略のまずさは明白ですね
まあ、これらのソフトが的確な時期に発売されていたとしても、
ゲーム業界の情勢が大きく変わっていたとは思いませんが、
それでも、今とは多少違った未来になっていたのではないでしょうか?
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